あんな指切りはしたくなかったよ
『未来の私が笑ってなくてもあなたとの今を覚えてて欲しい』
過去の私が願ったように、どれだけ泣いても苦しくなっても悲しくなってもきみとの思い出がちっともなくならない。
そんなの当たり前なんだ。
これで最後でいいと願ったのだから。
「まだ好きなの?」なんてそんなの愚問だ
答えならわかりきってる
「いつまでも好きだよ」
忘れることなんてずっとないよ、
きみへの思いがなくなったら私は私じゃなくなると思うから。
染みついたんだ、取れなくなるほど。
こびりついたんだ、消えなくなるほど。
だけど、ふたりで決めたから
絶対にもう二度と戻らないと
もう繰り返さないと 約束したの。
だから、消さないで進むよ
染みついたまま、こびりついたまま、私だって先に進むよ。
この先どんなに幸せになったって、とても素敵な人と出会ったって、きみがひとりで泣いているならすべて捨てて駆けつけるだろうとその思いは消えないけれど、私だって幸せになるよ。
素敵な人と出会ったのだ、きみとは正反対の。私とも正反対の。
私が好きだという言葉を「好きだなあ」と受け取ってくれる、優しい優しい人と出会ったのだ。
叶うだの実るだのそんなのはわからないけど、大切にしたいのだ。
それでも、幸せになった姿を見てほしいのはきみだなんていったら笑うのだろうか。